出来るならなくなって欲しい

実際の現場では

監視カメラの重要性を考えたとき、一般庶民としてもそれが何を意味しているのかは承知していると思っている人もいますが、では実際に監視カメラの存在によって事件の犯人を逮捕することを考えなくてはならない警察という組織において、どのようなものとして見ているのだろう。その点について考察してみると、現場レベルではもはや依存とも言っていいほど頼りを通り越した、欠くことのできない武器の1つとして見なしているというのが、現場の実情とのことです。

犯罪捜査の際に利用する警察の捜査技術については、驚くほどの高技術で行われていることは知っていると思います。ですがそれも物的証拠となる物があってこそ為し得るものです。例えば万引き犯を捕まえるとなったら、一々鑑識を呼んで指紋や髪の毛を摂取するかと聞かれるとそれも何だか想像出来ません。重要事件、人が殺されたような事件であれば分かりますが軽犯罪において科学捜査のプロフェッショナルを呼んでまで行う捜査でもないといっていい。可能性は無きにしも非ずですが、大体は監視カメラを中心とした捜査が基本と考えるべきでしょう。監視カメラによって容疑者と思われる人間を撮影し、その後情報収集を行なうために聞き込みを行うこともあります。

重要事件において大体捜査に使用される監視カメラの数としては、駅・金融機関・コンビニなどの商業施設全てを含めたところに配置されているカメラ全てを対象として、一つずつ画像を確認していきます。中にはおよそ1,000台ともいえる台数のカメラから犯人の割り出しを行うことにもあるそうだ。

何故そこまで監視カメラに依存してしなければならないのか、それは監視カメラというものが無ければ犯人の割り出しにしても手詰まりの状態に簡単に追い込まれてしまうという。例えばある事件を調べていく中で、被害者の交友関係などを調べていくことになりますがその被害者にトラブルというトラブルが無ければ、そもそも誰が犯人かどうかという点も絞ることができないそうだ。そんな時、事件現場となる近くに設置されている監視カメラの内容を追ってみると、そこに明らかに怪しい行動をする人間が映し出されており、その犯人の足跡を辿っていくとようやく犯人を特定することが出来た、という。人間の足で探すことが出来る範囲は限られていること、目撃・証人による情報もバカにはできないが核心に迫るには足りないことを決定付けることになってしまいました。

全国の街頭監視カメラの数と、今後の状況

現在の日本で、先に紹介した街頭監視カメラの設置台数は全国に2012年までに791台設置されているという。この数を見て少ないと感じる人がほとんどだと思う、日本に住む1億人以上の人間を僅か約800台ほどのカメラで24時間防犯するということを考えれば、圧倒的に数は不足していると見て良いだろう。では単純に台数を増やして防犯体制を強化して行く事を目的にすれば、いつか犯罪も抑止・撲滅することも可能ではないだろうかと、考えるとしたらまずはどんなところに問題点があると見るべきでしょうか。

まず最初に、設置場所に関する事を考えて見ましょう。むやみやたらにあちこちに設置していくことで確かに防犯体制の力は上ることには上るでしょう。ですがここで考えなくてはならないのが、撮影している内容が個人の情報を脅かしていないかどうかという点だ。プライバシーの侵害、監視カメラを増やしていけばそれだけ我々の生活を第三者に目撃される機会も増えてくる、公共の場にいるときはやむを得ないとしても自宅などのプライベートスペースまで侵食するカメラの設置をするのは法的に問題があると見なされてしまいます。乱立すれば言い訳ではなく、その点についての兼ね合いなどを考えなくてはいけないことも重要になってくる。

次に問題になるのはカメラを設置する資金についてだ。警察だからといって、その資金が無限に存在しているわけではない。設置することが出来るカメラ一台にどれくらいの値段になるのか、見当も付きません。街頭監視カメラともあってその機能は確実に最新鋭であることに違いはない、その分設置するカメラの値段も破格になる事は目に見えています。そんな中で全国各地、プライバシーの侵害にならない程度に設置して行くことも考えなくてはならない。

最後に、やはりこれもかなり切実な問題として捉えるべきだろうが、防犯する人材の確保という点も大きな問題となるだろう。犯罪を抑止する上では確かに有効的だが、監視カメラの台数が多くなればなるほど、カメラを管理する人間を十分に確保しなければならない。警察だからといってその全ての人員を警察組織からまかなうことができるわけではない、むしろ民間に委託して防犯してもらうという手段に出るしかないだろう。民間に委託したらその分だけ成功報酬を与えなければならない、どの道コストという点でも大きな問題を抱えることになってしまうのは目に見えている。

中々うまくは行かないところにはこのような問題もあるが、その他にもカメラを撮影している内容を犯罪などに使用する為だけ、といったようなルールを設けることも重要だと述べている意見があります。確かにそうだ、こういっては何だが警察官だからこそ犯罪をしないという保証もないが、むしろ映像がキチンと管理されていなければ流出してしまう恐れもある。インターネットを使うことが当たり前となっている世界で、もしも不用意に映像が流れるような事になれば、何に使用されるか分かったモノではない。

街頭監視カメラを設置することである程度まで犯罪を抑制することが出来るようになってはいるが、全国各地に設置するとなると課題は山積みと見て良いだろう。

監視カメラ大国であるイギリスでは

世界でも類を見ないほどに監視カメラを設置している国としては、イギリスがある。イギリスは先に紹介した2005年のバス・地下鉄爆弾テロをきっかけにして、徐々に国内のあちこちに監視カメラを設置することになりました。例えばロンドンへと出かけたとすると、一日にどれくらい撮影されることになるのかというと、1日に300回近くは撮影されることになると言われているのです。例えば8時間外出したとすると、1時間あたり37.5回撮影されることになる。単純計算で見繕ったとしても、自宅へと帰るまでに自分の姿を撮影される回数としたら、非常に多く取られることになる。ただ無闇に撮影されているわけではなく、歩いているときには撮影されているかどうか、また撮影したカメラは何処で管理しているものなのか、といった情報は取られている側に、情報が開示されるとのことなのでまだいいでしょう。もしも何かあれば管理しているところに苦情をぶつければいいので、これならまだ安心はできると見ていいでしょう。

イギリスのこうした例を参考にすることで、今後日本も街頭監視カメラを増やしていくとしたら明確に、どのようにルールを設けていくかを考慮しなければならないだろう。まず日本が始める点はカメラを設置していることで生じる問題を、どの程度まで軽減することが出来るかが焦点ではないだろうか。

監視カメラから考える盗撮問題について